蟻とは?
身の回りにはさまざまな虫が存在しているものですが、その中でも蟻というのは特に身近なものといえるでしょう。子どもの頃には蟻をつついたり、蟻の巣に砂や水を流し込んだりしたという方も多いのではないでしょうか。学校で蟻について勉強したという方もいるでしょう。身近な虫のイメージ、人によっては害虫としてのイメージがあるかと思いますが、実はこの蟻が健康成分の原料にもなっているのです。
サプリメントなどの健康食品の中には、その成分に「蟻」と記載されているものもあります。成分として蟻が記載されている場合には、蟻から抽出した「アントエキス」のことを指します。蟻から抽出されたエキスの中には、亜鉛をはじめ、ミネラル類が豊富に含まれているのです。身近な存在の蟻ではあるものの、実は健康成分としてはかなりのポテンシャルを秘めているのです。
蟻というのは、ハチ目・スズメバチ上科・アリ科に属する昆虫になります。体長は1cmから3cmほどの小型の虫になるのですが、実は蟻というのは蜂と似たような特徴を持っています。蟻の体というのは円筒形で細長く、その中で頭部、胸部、腹部にそれぞれくびれがあります。蜂も同じような形をしていますし、ある意味ではバルーンアートのような形をしています。この形によって体を大きく動かすことができます。蟻の場合、腹部の前方の節が細くくびれて柄のようになっており、これを「腹柄節」と呼ぶのですが虫の中でも蟻だけにある器官となっています。この器官によって狭い穴の中での生活に適応しているのです。
蟻というのは、基本的に産卵をおこなう限られた数の女王蟻とその育児をおこなう働き蟻が大きな群れを作っています。このあたりも蜂と似ています。蟻は本当にさまざまなところに生息しており、熱帯から冷帯、砂漠や草原、森林など世界中のありとあらゆる地域に分布しています。陸上であればどこででも生活できるといっても過言ではありません。それゆえに、人の住んでいる家にも出没します。日本では280種類以上もの蟻が存在していると言われていますが、世界規模では1万種類以上存在するとも言われています。
蟻というのは、あの小さな体からは考えられないくらいのパワーを持っています。自分の体の数百倍もの重さのものを持ち上げることもできますし、引っ張ったりすることができます。意外に知られていないのですが、寿命も長いですし、小さな体には見合わないほど大きな生命力を持っているのです。日本ではただの虫としてのイメージが強いのですが、海外では蟻に秘められたパワーを摂取するために食べる文化もあります。
蟻から抽出されたエキスというのは、中国では古くから薬として使われてきました。漢の時代には民間に広く伝わっており、唐の時代や宋の時代の医学文献においては蟻や蟻から抽出されたエキスの治療効果について述べられているほどです。その中でももっとも詳しいものとして市荒れているのが「本草鋼目」というものです。この本の中では、蟻の生体から、その薬理効能と食用としての価値について詳しく述べられています。それゆえに、多くの学者の間で重要な参考文献として扱われているのです。
中国では本当に古くから蟻から抽出されたエキスが薬用として使われてきました。しかしながら、蟻から抽出されたエキスの効能効果が世界的に注目されるようになったのは長い歴史の中ではつい最近のことです。ちょうど30年くらい前から世界的にも蟻から抽出されたエキスが注目されるようになったのです。中国の東北地方では冬場はマイナス30℃ほどまで気温が下がるのですが、蟻のおかげで寒冷リウマチが改善したということが口コミで広がるようになりました。これがひとつのきっかけとなって、蟻や蟻から抽出されたエキスの研究が進められるようになったのです。その研究の結果、漢方などに利用されるようになったのです。
蟻から抽出されたエキスには、本当にさまざまな成分が含まれています。亜鉛やマンガン、マグネシウムといったミネラル類も豊富に含まれています。ミネラルは体全体の機能を支える重要な成分であり、現代人に不足しがちなものでもあります。もともと人の体に含まれているミネラルの量は全体の5%と微々たるものではあるのですが、ミネラルが不足することによってさまざまな不調が出てくるのです。人間に必要なミネラルは16種類あると言われていますが、蟻から抽出されたエキスには特に亜鉛が多く含まれています。亜鉛は特に不足しやすいミネラルであり、健康維持にも美容にも欠かせないものです。
蟻の効能効果
先でもお話ししましたように、健康成分として蟻というときには蟻から抽出されたエキスを指すことがほとんどです。蟻そのものに効能効果の期待できる成分や栄養素が含まれているからこそエキスを抽出されることになるのですが、ここでは蟻の効能効果についてご紹介していきたいと思います。
まずは、滋養強壮効果です。蟻には、亜鉛が豊富に含まれています。これによってホルモンの分泌が活性化され、滋養強壮効果が期待できるのです。亜鉛にはさまざまなホルモンの合成を助け、その分泌の調整をおこなうといった働きがあります。亜鉛は生殖機能とも関連が深く、「セックスミネラル」と呼ばれることもあります。実際に、女性ホルモンの分泌を活性化させてくれますし、精子の形成にも必要とされるミネラルです。生理不順や生理痛などにも効果があると言われていますので、女性にとっても嬉しいミネラルなのです。
蟻には亜鉛が豊富に含まれているというお話しをしましたが、その亜鉛には味覚を正常に保つ効果も期待できます。亜鉛というのは必須ミネラルのひとつでもあります。人が活動するためには代謝が必要になってくるのですが、その過程では酵素が必要になります。亜鉛はこの酵素の構成成分として必要不可欠なものでもあるのです。それだけではなく、食事をしたときの味覚といったものにも亜鉛が関係してきます。実際に、亜鉛の不足から味覚障害を引き起こしてしまうケースもあるのです。
舌の表面には味蕾 (みらい)という部分があります。人は、ここで味を感じ取っています。味蕾は、成人で約3000個あると言われているのですが、加齢とともに減っていきます。味蕾の細胞はとても短い期間で新しい細胞と入れ替わっているのですが、亜鉛はこの細胞の正常な生まれ変わりを助けてくれます。そのため、亜鉛が不足すると味蕾を新しく作り出すことができなくなってしまいます。古い味蕾で食事をすると、味がよくわからないですし、おいしく感じられなくなってしまいます。これが味覚障害なのです。亜鉛の摂取は味覚障害を防ぐことにつながります。
また、蟻には肝機能を高める効果も期待できます。豊富に含まれている亜鉛によって、肝臓を保護することができるのです。お酒などを飲んだ後には体内でアルコールを分解することになるのですが、このときにアルコール脱水素酵素の働きが必要になります。ここで亜鉛が必要になってくるのです。亜鉛が足りないと十分に働いてくれず、アルコールの分解がうまくいかなくなってしまいます。亜鉛を豊富に含む蟻を摂取することによって、体内でアルコールの分解が促進され、肝臓への負担が軽減できるのです。それだけではなく、蟻には肝機能低下による疲労倦怠感や食欲不振、不眠などの改善も期待できますし、慢性肝炎から肝硬変への進行を防ぐ効果も期待できると言われています。
そして、蟻には免疫機能を調整する効果も期待できます。免疫力が衰えているときには補強し、活発になりすぎているときには抑制するという免疫機能の調整というのは、人間にとって欠かせないものです。免疫の司令塔といわれるT細胞にはTh1細胞とTh2細胞の2種類があります。通常はそれぞれがバランスを保っているのですが、何かのきっかけでTh1細胞が過剰に働くようになると自己免疫疾患やアレルギーなどが起こるようになります。蟻にはこのバランスを保つ働きがありますので、花粉症やアトピー性皮膚炎、リウマチなどの自己免疫疾患において改善が期待できるとも言われているのです。
蟻がペニス増大に役立つ理由
さまざまな効能効果を秘めている蟻なのですが、ペニス増大のイメージはないという方も多いでしょう。ここでは、蟻がペニス増大に役立つ理由についてご紹介していきたいと思います。実際に、蟻というのはペニス増大サプリにもよく配合されているものです。
まず、蟻によって性欲の回復が期待できます。性欲減退の大きな原因というのは、性ホルモンの急激な減少によるものです。男女問わず40代あたりから急激にホルモン量が減少するのですが、これによって更年期障害が起こります。性欲減退というのはこの更年期障害の症状のひとつでもあるのです。蟻には、性ホルモンを活発にさせる亜鉛やアミノ酸、エクジソン、蟻フェロモンが含まれています。性欲が回復すれば、ペニス増大へのモチベーションもアップするでしょう。
また、蟻には勃起力の改善や強化といった効果も期待できます。勃起をするためには、血管を拡張させてくれる一酸化窒素が必要になるのですが、これをサポートしてくれるのが蟻に含まれているアミノ酸のアルギニンです。勃起しやすくなり、その勃起力も向上すればペニス増大を目指しやすくなります。蟻には精子の質と量の改善といった効果も期待できます。蟻に含まれている質のよいアミノ酸と亜鉛が可能にしてくれるのですが、男性の不妊対策にもなるのではないでしょうか。
そして、蟻には健康維持や健康増進の効果が期待できます。これによって土台となる体を健康にすることができますので、ペニス増大もより現実的になってきます。蟻には男性の下半身に嬉しい成分や栄養素がたっぷりと含まれており、それと同時に土台となる体も強化してくれるのです。