葉酸とは?
葉酸については、サプリメントなどでご存知の方も多いでしょう。葉酸というのは、水溶性のビタミンB群の一種です。ビタミンB12とともに赤血球の合成に働くため、「造血のビタミン」と呼ばれることもあります。体内の葉酸のうち半分ほどが肝臓に蓄積されていますが、その他にも細胞分裂の盛んなところに存在しています。妊婦さんに必要な栄養素というイメージを持っている方も多いでしょうが、そのイメージ通り、妊娠中の女性や乳幼児期、成長期のお子さんにも特に必要な栄養素になります。厚生労働省によって妊娠中の摂取は妊娠していないときと比べると2倍近い量の摂取が推奨されているほどです。
葉酸はもともろイギリスの研究者であるルーシー・ウィルスによって発見されました。ルーシー・ウィルスは、インドのボンベイで女性に見られた妊娠時の巨赤芽球性貧血の研究をおこなっていました。1931年に酵母エキスの中に貧血を予防する物質が含まれていることを発見し、サルの貧血予防物質として見出されました。サルは英語で「Monkey」ですが、その頭文字に由来して「ビタミンM」と名付けました。
さらに10年後の1941年には、ほうれん草からも同じ物質が発見されました。ラテン語で葉やほうれん草を意味する「folium」から「folic acid(葉酸)」と名づけられました。実際に、葉野菜には葉酸が多く含まれています。他にも、葉酸はビタミンB群の中で9番目に発見されたため「ビタミンB9」と呼ばれることもありますし、化学的にはその構造から「プテロイルグルタミン酸」と呼ばれることもあります。最近では、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを軽減する効果が発表されたことによって、妊娠時に必要な栄養素としてよく知られるようになりました。
葉酸は、先でもお話ししましたように葉野菜などに多く含まれています。水溶性ビタミンになりますので、茹でるといった調理をすれば損失しやすくなります。含まれている葉酸量はほうれん草であれば40%前後に減少してしまいます。葉酸は光や熱にも弱い性質を持っていますので、冷暗所での保存なども必要になってきます。ベストなのは、新鮮なうちに加熱せずに食べられる形での摂取です。
葉酸は、ビタミンCによって活性型に変換され、体内で効果を発揮してくれます。葉酸は体内でビタミンB12と一緒に協力して働いています。そのため、葉酸を摂取する際には葉酸単体ではなく、ビタミンCやビタミンB12を一緒に摂取すると効率よく体の中で働いてくれるでしょう。もともと葉酸というのはその性質上、特に妊娠中は不足しがちな傾向にありますので、最近ではサプリメントで補うといった風潮が強くなっているのです。
葉酸というのは、健康状態に問題がなければ腸内細菌によって合成されることになります。そのため、通常、食事から葉酸が不足してしまうといったことはほとんどありません。しかしながら、妊娠中の女性やお酒をよく飲む方、避妊薬のピルやアスピリン、抗ガン剤を使っている方は不足しやすい傾向にあります。葉酸が不足すると、赤血球をうまく作ることができなくなってしまうので、貧血になってしまう可能性があります。通常、赤血球というのは赤芽球が分裂することによってできるのですが、この分裂がうまくいかないと赤芽球のサイズだけが大きくなり正常な赤血球の数が減ります。これを巨赤芽球性貧血といいます。
巨赤芽球性貧血は鉄分の不足による貧血と違って、酸素を運ぶ役割をしているヘモグロビンの量が足りていても貧血となります。そのため、「悪性貧血」と呼ばれることもあります。成長期のお子さんに特に多く起こり、妊娠の初期に葉酸が不足した場合には胎児の神経管閉塞障害のリスクが高まります。さらに、葉酸が不足すると血液中のホモシステインというアミノ酸の量が増え、これによって動脈硬化が起こりやすくなります。他にも、葉酸が不足することによって腸管粘膜や口内、舌に炎症が起こりやすくなります。
かといって、葉酸を過剰に摂取すればいいというわけでもありません。通常、葉酸は食事から摂取する分には、過剰摂取で健康を損ねる心配はありません。しかしながら、薬などで葉酸を大量に投与した場合には、神経障害や発熱、じんましん、皮膚炎などを起こしてしまう可能性があるのです。過剰摂取が続けば、もともと吸収率の悪い亜鉛の吸収をさらに阻害することもあります。食事以外で葉酸を摂取する場合には、目安量を守るようにしましょう。
葉酸の効能効果
葉酸にはさまざまな効果が期待できるのですが、まず挙げられるのが胎児の神経管閉鎖障害を予防する効果です。葉酸のイメージにもつながっている効果といえるでしょう。妊娠すると初期の段階で胎児の神経管が作られます。この神経管が発達するにつれて脳や脊髄になっていくため、この部分に障害があると神経管閉鎖障害となってしまうのです。だからこそ、妊娠初期に十分な葉酸を摂取することによって、神経管閉鎖障害のリスクを軽減することが大切なのです。口唇・口蓋裂といった障害や先天性の心疾患の予防にも役立ってくれます。
ただ、妊娠の時期を正確に予測するのは難しいものです。そのため、妊娠がわかってからの摂取ではなく、妊活中から葉酸を摂取することが望ましいといえるでしょう。ちなみに、出産後も葉酸は必要になります。というのも、乳幼児の発育にも大きな影響を及ぼしますので、授乳中も葉酸を積極的に摂取したほうがいいのです。
葉酸には、成長を促進する効果も期待できます。たんぱく質や核酸を合成するための20種類ほどの酵素が働くのですが、そのために必要な補酵素として挙げられるのが葉酸です。核酸というのは、DNAやRNAの総称です。細胞の核の中で遺伝情報を持ち、その情報通りに体を作る指令を出しているのです。これらの合成が正常におこなわれることによって、細胞はその情報を正確にコピーしながら分裂して増え、新陳代謝や成長を促進することができるのです。
だからこそ、葉酸は細胞増殖が特に盛んにおこなわれる胎児期や幼児期の健全な発育のためにも必要なのです。もちろん、成人になっても葉酸は必要です。葉酸はたんぱく質の合成のために必要な栄養素になりますので、葉酸が不足することによって腸管や口内、舌などの細胞の生まれ変わりが早いところは炎症が起こるなどのトラブルが起こるようになります。葉酸の摂取によって、皮膚や粘膜を健康な状態に保つことができるのです。
葉酸は、貧血予防にも効果を発揮してくれます。葉酸は、新しい赤血球を作り出すために欠かせないものです。赤血球の寿命は短く、体内では常に新しい赤血球が常に作られています。葉酸はビタミンB12とともに補酵素として働き、赤血球のもととなる赤芽球の合成に関わっているのです。葉酸で赤芽球が正常に作られることによって、赤血球も正常に作られるようになり、貧血の予防につながってくるのです。
葉酸は、動脈硬化を予防する効果も持っています。葉酸は、体内でビタミンB6やビタミンB12とともに、ホモシステインというアミノ酸をメチオニンやシステインに変換してくれます。葉酸が不足して変換が正常におこなわれなくなると、血液中のホモシステインの量が増えてしまいます。そうなると、血液凝固や血管内皮細胞の機能にも影響が出てきますし、血栓ができて動脈硬化のリスクも高まります。
ホモシステインは、年を重ねることによって血液中の濃度が上昇するとも言われています。そこに脂っぽい食生活などが加われば、動脈硬化だけではなく、その他の慢性病のリスクも高まります。脳卒中や心筋梗塞などの病気を引き起こす可能性もありますので、その予防のためにも葉酸の摂取は必要なのです。
あと、葉酸には脳の機能を改善する効果も期待できます。葉酸は先でも触れましたように、ホモシステイン血症を予防し、動脈硬化を予防することができます。血流を維持することができるのですが、これによって認知症や聴力障害を予防する働きも期待できると言われているのです。血液は体中の細胞に酸素と栄養を届けているのですが、血流が停滞すると、認知症や聴力障害を引き起こすとも言われているのです。
葉酸がペニス増大に役立つ理由
葉酸というと、やはり妊婦さんに必要な栄養素というイメージが強いかと思います。それゆえに、男性にとって重要性のある栄養素とは思えないかもしれません。ただ、葉酸はペニス増大にも欠かすことのできない栄養素なのです。実際に、ペニス増大サプリに葉酸が配合されていることもあります。
葉酸というのは、ホモシステイン血症を予防し、動脈硬化を予防することができます。要は、血流を維持する働きがあるのですが、血流というのはペニス増大においてもとても重要な役割を担っています。スムーズな血流が維持されることによって、ペニスにたくさんの血液が流れ込むようになります。これによって、勃起力が向上します。強力な勃起を維持することによってペニスが物理的にも引き伸ばされますし、細胞に栄養や酸素が行き渡り細胞分裂が活性化していきます。これによって細胞レベルでのペニス増大も可能となってくるのです。
葉酸は貧血をも予防してくれるので、十分な血液と血流というものに働きかけてくれるありがたい栄養素なのです。他にも葉酸にはさまざまな効果がありますが、基本的に健康維持や健康増進に必要な栄養素です。ペニス増大を目指すのであれば、やはりまず土台となる体を健康にしなければいけません。そういう意味では、葉酸という栄養素はペニス増大にあたっての土台も作ってくれるといえるのではないでしょうか。葉酸は妊婦さんのための栄養素というイメージが強いのですが、ペニス増大を目指す男性にとっても必要な栄養素といえるでしょう。