エゾウコギとは?
エゾウコギと言われても、いまいちピンとこないという方がほとんどでしょう。しかしながら、実物を見れば「あ!」と思うかもしれません。エゾウコギというのは、ロシアや中国の一部、日本でも北海道東部などの寒暖の差が60℃以上あるような寒冷地のみに自生しているウコギ科の落葉低木になります。
エゾウコギに限らず、ウコギ科の植物の中には生薬として使われているものもいろいろあります。その中でも代表的なものが高麗人参です。高麗人参に比べると知名度は劣るかもしれませんが、エゾウコギはロシアでは命の根を意味する「エレウテコロック」と呼ばれています。中国では枝に棘がたくさんあることから「刺五加(しごか)」と呼ばれており、日本では北海道にだけ自生することから「エゾウコギ」と呼ばれるようになりました。
エゾウコギにおいて薬用として使われるのは、根皮の部分になります。中国ではなんと2000年以上も前から漢方薬として使われてきました。中国の薬学著書に「本草綱目」というものがあるのですが、その中でも長寿の薬として紹介されているほどです。現在では中国に限らず、世界各国で注目を集めるハーブのひとつとして知られています。
日本では江戸時代に、米沢藩の上杉鷹山が各民家でエゾウコギを栽培するよう奨励したという話があります。ただ、このときのエゾウコギというのは漢方としてではなく、あくまでも食材として栽培が奨励されていました。万が一天候不順や天変地異によって農作物の収穫が減り食糧難となっても、劣悪な環境下でも育つエゾウコギの新芽や葉を食材にすれば乗り越えられると考えられていたのです。実際にエゾウコギで飢饉を乗り切ることができたという話もあります。
エゾウコギの研究というのは、ロシアが旧ソ連だった頃から進められてきました。1960年あたりの旧ソ連では、エゾウコギが人の耐久力や抵抗力を増強し、作業能率の向上や疲労回復にも役立つということがわかりました。そこから数年後、旧ソ連アカデミーのブレフマン博士が「エゾウコギの薬効は薬用人参よりも優れている」という評価をしたことによって、注目を浴びるようになりました。旧ソ連アカデミーの研究により、エゾウコギにはトリテルペノイド系の配糖体であるエレウテロサイドとイソフラキシジンが多く含まれていることが明らかになりました。サポニン配糖体を含む薬用人参に対して、エゾウコギには7種類もの配糖体が含まれており、その薬理効果は6倍強とも言われています。
さらに研究が進んでいくと、エゾウコギに含まれるエレウテロサイドやイソフラキシジンなどの有効成分には、集中力アップや免疫力アップ、ストレスや疲労の回復を助ける作用、自律神経のバランスを回復する作用、緊張を和らげ精神を安定させる鎮静作用などの効果があることが明らかになりました。日本での研究調査が始まったのは少し遅れて1973年のことです。北海道大学の農学部・薬学部と道立衛生研究所を中心におこなわれ、北海道東部の美幌地方に自生するエゾウコギとロシアや中国のものが同一植物であることが確認されたのです。
エゾウコギが世界的に広く知られるようになったきっかけは、1980年のモスクワオリンピックでしょう。エゾウコギを飲んだ旧ソ連の選手らが圧倒的な記録をたたき出したことによって、話題になりました。エゾウコギエキスを飲むことによって選手の疲労が抑えられ、エゾウコギに含まれる成分がドーピング規定にも抵触しないことから、世界中の注目を集めたのです。
モスクワオリンピックと同じ年である1980年には、イギリスの老人医学の権威であるステファン・フルダー博士が、科学雑誌「ニューサイエンティスト」に論文を発表しました。その論文というのがトップアスリートへのエゾウコギの投与効果に関するものだったため、エゾウコギへの注目度というのは上がる一方だったのです。
1990年代以降になると、日本国内でもエゾウコギが愛用されるようになりました。特に、極度の緊張状態の中で最高のパフォーマンスが求められるアスリートはもちろん、想像を絶するような体力の消耗の激しい状態の中で集中力を持続させなければいけない宇宙飛行士など広く愛用されるようになったのです。エゾウコギから抽出したエキスを濃縮したものを液状、顆粒、粒状、お茶などに加工した健康食品が登場したことによって、一般の方にも手軽に摂取できるようになりました。これによってさらにエゾウコギの知名度もアップしたのです。
エゾウコギの効能効果
エゾウコギには、本当にさまざまな効能効果があります。だからこそ、健康のためにエゾウコギを摂取している方も多いのです。ここでは、エゾウコギで期待できる効能効果について具体的にご紹介していきたいと思います。
まず、エゾウコギには免疫力を高める効果が期待できます。エゾウコギの主成分となっているのはエレウテロサイドEというものなのですが、エレウテロサイドEというのは脳下垂体からβ-エンドルフィンの分泌を促進してくれるのです。このβ-エンドルフィンは、脳内モルヒネとも呼ばれることがあるのですが、実は免疫機能に大きく関係しているものでもあります。β-エンドルフィンがNK細胞に結合することによって、NK細胞が活性化されるのです。
NK細胞というのは、健康維持に大きな役割を担っている細胞です。細胞の活性はストレスによって簡単に低下してしまいますし、それによって免疫力も落ちてしまいます。免疫力が落ちれば、当然、さまざまな病気になりやすくなってしまいます。β-エンドルフィンの働きによってNK細胞の働きが活発になれば、免疫力も低下することなく、病気の予防もしっかりとできるようになるのです。
また、エゾウコギには疲労回復効果も期待できます。肉体的な痛みや疲労がたまってくると、脳の下垂体部分からβ-エンドルフィンという物質が分泌されるようになります。エゾウコギの根っこに含まれているエレウテロサイドEという成分は、このβ-エンドルフィンの血中濃度を上昇させてくれるのです。エゾウコギを運動前に摂取しておくと、それだけでβ-エンドルフィンの分泌が促進されて、運動による疲労やストレスが早い段階で軽減されるのです。
運動による疲労やストレスが軽減されれば、体の回復力も高まりますし、持久力や集中力を保つこともできるようになります。アスリートにとっては記録やトレーニング効果が向上するという嬉しい効果が期待できるのです。滋養強壮効果が得られることによって疲れにくい強い体となれば、風邪を引くことも食欲不振になることも少なくなるでしょうし、アレルギー体質も改善する可能性があります。
さらに、エゾウコギには生活習慣病を予防する効果も期待できます。エゾウコギの有効成分であるエレウテロサイドBやイソフラキシジンには、白血球や血小板の粘着、凝集を抑えて血流をスムーズにしてくれる働きがあります。これによって、糖尿病や高血圧などの生活習慣病はもちろん、頭痛や肩こり、冷え症などの予防にもつながってくるのです。
そして、エゾウコギには更年期障害を改善する効果も期待できます。更年期障害というのは、基本的に女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下することによって起こります。エゾウコギに含まれるピノレジノール・ジグロコサイドという物質は、体の中で女性ホルモンに似た働きをするエンテロラクトンという成分に変わります。そのため、更年期障害の治療や予防、乳がんといったものへのアプローチも期待されているのです。
エゾウコギがペニス増大に役立つ理由
さまざまな効能効果が期待できるエゾウコギなのですが、ペニス増大とはイマイチ結びつかないという方も多いのではないでしょうか。しかしながら、エゾウコギはペニス増大サプリに配合されていることもあります。ここでは、エゾウコギがペニス増大に役立つ理由についてご紹介していきたいと思います。
まず、エゾウコギには疲労回復効果が期待できます。一見、ペニス増大とはあまり関係がないように思えるのですが、実は疲労回復効果によって持続力のアップが見込めるのです。ペニス増大にあたっては勃起させることが大切になってきますし、勃起した状態をキープすることも大切になってきます。エゾウコギの疲労回復効果によって持続力がアップすれば、ペニス増大というのはより現実的なものになってきます。
また、エゾウコギには生活習慣病を予防する効果も期待されています。これはエゾウコギの有効成分であるエレウテロサイドBやイソフラキシジンが白血球や血小板の粘着、凝集を抑えて血流をスムーズにしてくれるからこその効果なのですが、血流をスムーズにしてくれるというのもペニス増大にあたってはとても重要なポイントになってきます。というのも、血流がスムーズになることによってよりたくさんの血液がペニスに流れ込むようになりますので、強力な勃起はもちろん、細胞の成長といったものも期待できるのです。
より強力な勃起をして、それを持続することができればペニスがゴム風船のように引き伸ばされることになります。それに隅々にまで血液が行き渡るようになれば、細胞に必要な栄養や酸素も行き届くようになります。これによって細胞が活性化し、細胞分裂を繰り返すようになりますし、その細胞が成長することによって細胞レベルでのペニス増大が期待できるのです。
エゾウコギには他にもさまざまな健康効果があります。健康維持や健康増進というのは、ペニス増大における土台になります。エゾウコギで体を健康な状態にすることによって、ペニス増大がより現実的なものとなってくるのです。エゾウコギはペニス増大における土台を作ってくれるだけではなく、その後のサポートもしっかりとしてくれる嬉しい素材なのです。